正直に言うと、
この日は、めちゃくちゃしんどかった。
やる気がなかったわけじゃない。
むしろ、やりたい気持ちは、ちゃんとそこにあった。
それなのに、
パソコンを開いた瞬間、
思わず、ため息がこぼれた。
画面に並ぶ文字が、
目には入るのに、
頭にまったく入ってこない。
昨日まで分かっていたはずのことが、
今日は、分からない。
「え、私、こんなに理解力なかったっけ」
そんな言葉が、
何度も心の中をよぎった。
時間だけが、
静かに、確実に過ぎていく。
カーソルは動いているのに、
前に進んでいる感じがしない。
頑張っているはずなのに、
何も積み上がっていない気がして、
焦りだけが、じわじわ増えていった。
やがて、
小さな声が、心の中で大きくなっていく。
――もう今日は、やめようかな。
――向いてないのかも。
その言葉に、
引きずられそうになった。
でも、
ここが、少しだけ
昔の私と違っていたところだった。
完全に投げ出したくなったのに、
私は、パソコンを閉じただけで、
「やめる」とは言わなかった。
代わりに、
小さく、こう言った。
「今日は、ここまででいい」
前の私なら、
しんどい=向いてない。
できない=才能がない。
そう決めつけて、
全部、手放していたと思う。
でもこの日は、
違った。
「今日は、分からない日なんだ」
「理解できない日も、あるよね」
そうやって、
ほんの少しだけ、
自分に優しくできた。
それだけのことなのに、
胸のあたりが、
すっと軽くなった。
何時間も頑張れなくてもいい。
完璧に理解できなくてもいい。
今日は、一歩も進めなくても、
また明日、触れたら、それでいい。
そう思えた瞬間、
「続ける」って、
こういうことなのかもしれない、と思った。
副業の勉強が、
しんどくなった日。
それは、
諦めそうになった日でもあったけれど、
同時に、
無理せず続ける方法を知った日でもあった。
まだ、先は見えない。
自信も、全然ない。
それでも私は、
この日、
「折れなかった自分」を、
ひとつ増やすことができた。
それだけで、
今日は、十分だった。