夜は静かだった。
部屋の明かりは小さくて、
パソコンの画面だけが、
淡く光っていた。
今日も、不安がなかったわけじゃない。
むしろ、
相変わらずだった。
未来のことを考えると、
胸の奥が、少しだけ重くなる。
自信があるわけでもない。
胸を張れるほどの成果も、まだない。
それでも、
私はここまで来た。
怖がりながら。
立ち止まりながら。
何度も迷いながら。
それでも、
歩くのをやめなかった。
キーボードに指を置いて、
私は、未来の自分に向けて
言葉を書き始める。
――未来の私へ。
今の私は、
まだ不安の中にいる。
できていることより、
できていないことのほうが
目についてしまう日もある。
誰かと比べて、
自分の歩幅が
やけに遅く感じる夜もある。
それでも、
ここまで来た。
始めた頃の私は、
不安でいっぱいだった。
「向いてないかもしれない」
「失敗したらどうしよう」
そんなことばかり考えていた。
それでも、
心のどこかで、
確かに思っていた。
――やってみたい。
完璧じゃなくてもいい。
誰かより早くなくてもいい。
ただ、
自分の人生から、
目をそらしたくなかった。
未来のあなたが、
もし今、少しだけ疲れていたら、
このことを思い出してほしい。
うまくいかなかった日も、
遠回りしたように感じる日も、
それは全部、
ちゃんと進んでいた証拠だった。
何もしていなかった頃より、
ずっと、
前にいた。
もし迷っていたら、
思い出してほしい。
今の私は、
結果よりも、
「やめなかった自分」を
大事にしている。
合格でも、
不合格でも、
数字があっても、なくても。
立ち止まりながらでも、
揺れながらでも、
続けていたこと。
それ自体が、
私にとっての答えだった。
未来のあなたが、
どんな場所に立っていても、
どんな速度で進んでいても。
私はきっと、
その姿を誇りに思う。
不安を抱えたままでも、
前に進もうとしたあなたを、
どうか否定しないでほしい。
夢は、
まだ途中でいい。
完成していなくていい。
選ぼうとしていること。
やめずに立っていること。
それ自体が、
あなたの強さだから。
――未来の私へ。
今の私は、
あなたが思っているより、
ずっと信じている。
静かに。
でも、確かに。
画面を閉じる前、
私は一度、深く息を吸った。
大丈夫。
ここまで来たんだから。
まだ途中でも、
それでいい。
物語は、
ちゃんと続いている。