ふと、
過去のフォルダを開いた。
最初に作ったメモ。
意味が分からない言葉だらけの資料。
途中で止まった下書き。
正直、
見返すのが怖かった。
「成長してない」
そう突きつけられそうで。
でも、
スクロールするうちに、
違和感が生まれた。
「あれ、これ…前は理解できなかったやつだ」
一文ずつ読むと、
少しだけ、意味が分かる。
完璧じゃない。
でも、
完全な未知でもない。
誰にも見せていない時間。
評価も、反応もない作業。
それが、
ちゃんと残っていた。
形になっていなくても、
積み重なっていなくても、
消えてはいなかった。
私は、
見えないところで、
確かに進んでいた。
それを知った瞬間、
胸の奥が、
静かに温かくなった。
努力って、
見せるためにするものじゃない。
続けた人だけが、
あとから気づくものなんだ。
その日、
私は初めて、
「無駄じゃなかった」と
思えた。
大きな声じゃなくていい。
誰かに言わなくてもいい。
それでも、
確かにここにある。
そう思えた日は、
これまでで、
一番静かな自信が残った。