日. 1月 11th, 2026

その日は、本当に何でもない一日だった。
目覚ましで起きて、身支度をして、働いて、帰ってくる。
特別な出来事も、嬉しいニュースもない。
いつもと同じ流れの中に、私はいた。

それなのに、夜になって部屋の灯りを落とした瞬間、
ふと胸の奥がざわついた。

「……このままで、いいのかな」

誰に聞くでもない問いが、
静かな部屋に落ちて、ゆっくりと広がっていった。

30代。パート。
毎日の生活は、ちゃんと回っている。
食べることにも、住む場所にも困っていない。
「大丈夫だよ」と言われれば、確かにそうかもしれない。

でも、立ち止まった瞬間に思ってしまった。
この先も、同じ一日が、
少しずつ形を変えながら続いていくのだろうか。
私はこれから、どんなふうに歳を重ねていくのだろうか。

理由は、はっきりしていなかった。
誰かに何かを言われたわけでもない。
失敗したわけでも、傷ついたわけでもない。

ただ、静かな時間の中で、
ずっと見ないふりをしてきた気持ちが、
そっと顔を出しただけだった。

周りを見れば、
やりたいことを見つけて進んでいる人もいれば、
迷いなく、安定した道を歩いている人もいる。

比べないようにしているつもりでも、
気づけば比べてしまっていて、
「私は、何も変わっていないな」
そんな言葉が、心の中に浮かんだ。

それでも、その夜ひとつだけ、
はっきりと分かったことがある。

こうして立ち止まり、考えているということは、
私はまだ、自分の人生を諦めていないということだ。

もし本当に、どうでもよかったなら、
こんなふうに悩んだりはしない。
何も感じないまま、
ただ時間だけが流れていくはずだ。

でも私は、確かに思った。
「このままで、いいのかな」と。

それはきっと、
少しでもよくなりたい気持ちがあるから。
自分なりに納得できる生き方を、
まだ探しているから。

今は、答えなんて出ていない。
明日、何かが変わるわけでもない。

それでも、
この気持ちに気づけた今日を、
なかったことにはしたくなかった。

だから私は、こうして言葉に残す。

30代。パート。
特別な肩書きはないし、
胸を張れるほどの自信も、まだない。

それでも、
これからどう生きたいかを考え始めた私は、
ほんの少しだけ、前を向いている気がした。

ゆっくりでいい。
立ち止まりながらでもいい。

この日が、
私にとっての小さなスタートだったと、
いつか思えたらいい。

投稿者 minatsu

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