日. 1月 11th, 2026

正直に言うと、
将来が不安でたまらなかったのに、私は長いあいだ、何もできなかった。

やる気がなかったわけじゃない。
変わりたくなかったわけでもない。

むしろ逆だった。
「このままじゃ、きっと後悔する」
そんな思いは、ずっと胸の奥に沈んでいた。

それなのに、何かを始めようとすると、手が止まる。
指先が、ほんの少しだけ重くなる。

今日は疲れているから。
もう少し考えてから。
来月からでも、きっと遅くない。

そうやって自分を納得させる言葉を並べるうちに、
季節だけが静かに移り変わっていった。

今なら分かる。
何もできなかった一番の理由は、
「動けなかった」からじゃない。
「何をすればいいのか、分からなかった」からだ。

選択肢は、あまりにも多かった。
多すぎて、自分に合うものが見えなくなっていた。

失敗したらどうしよう。
途中で投げ出したらどうしよう。
時間もお金も、無駄にしたくなかった。

考えれば考えるほど、視界は狭くなり、
一歩を踏み出すこと自体が、怖くなっていった。

勇気がなかったわけじゃない。
ただ、進むべき方向が、霧に包まれていただけ。

それでも時間は容赦なく進み、
「何もしていない自分」だけが、
取り残されている気がして、
私は少しずつ、自分を嫌いになっていった。

でもある日、ふと思った。
本当に、私は何もしてこなかったのだろうか、と。

毎日、頭の中では動いていた。
検索して、悩んで、比べて、落ち込んで。
それでも「変わりたい」という気持ちだけは、
どんな日も、消えずに残っていた。

それはきっと、
表には見えない、準備の時間だった。

すぐに走り出せる人もいる。
でも、時間をかけて立ち止まり、
考え続ける人もいる。

私はたぶん、後者だっただけだ。

焦らず、
自分のペースで、
ちゃんと納得してから動きたかった。

だから、何もできなかった時間は、無駄じゃない。
むしろ、
これから踏み出す一歩を、
大切にするための時間だった。

そう思えるようになった今、
私はようやく、ほんの少しだけ、前を向けるようになった。

この投稿は、
「できなかった私」を責めるためのものじゃない。

立ち止まった時期があったからこそ、
今の私が、ここにいる。

そうやって、
自分に優しくなれるようになった話。

投稿者 minatsu

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