Zoomが終わって、
画面を閉じた瞬間、
体の力が一気に抜けた。
椅子に深く座り直して、
大きく息を吐いた。
やり切った。
とりあえず、終わった。
そう思ったのも、ほんの一瞬だった。
すぐに、
別の感情が胸の奥に広がってきた。
――結果、どうなるんだろう。
そこから始まったのは、
「待つ時間」との戦いだった。
スマホを手に取っては、
画面を確認する。
通知欄を見て、
何も来ていないことを確かめる。
そして、
ほんの少し、落ち込む。
まだ早い。
そんなことは、分かっている。
数時間で結果が出るわけがない。
それなのに、
気持ちはまったく言うことを聞いてくれなかった。
時計を見るたび、
一日がやけに長く感じた。
「今日は来ないよね」
声に出さず、
自分に言い聞かせる。
それでも、
心のどこかで、
ずっと期待している。
そしてその期待に、
自分自身が、疲れていた。
ダメだったらどうしよう。
変な印象を持たれていたらどうしよう。
あの言い方、まずかったかな。
頭の中で、
Zoomのやり取りが、
何度も再生される。
あの一言。
あの間。
あの表情。
思い出しては、
勝手に反省会を始めてしまう。
この時間は、
正直、しんどかった。
何かしていないと落ち着かないのに、
もう、できることは何もない。
でも同時に、
少しだけ、不思議な感覚もあった。
前みたいに、
何もしていない不安じゃない。
ちゃんとやった後に残る、
不安だった。
だから私は、
初めて「待つ」という時間を、
ちゃんと味わっていた。
結果がどうであれ、
ここまで来た自分は、消えない。
そう思えたのは、
この時間があったからだ。
しんどかったけれど、
無駄じゃなかった。
待つ時間は、
自分が本気だった証拠。
それに気づいたとき、
胸の奥が、
少しだけ静かになった。