日. 1月 11th, 2026

気づいたら、
ほんの小さな「できた」が、
少しずつ増えていた。

本当に、
気づいたら、だった。

最初は、
まったく見えていなかった。

私はずっと、
大きな結果ばかり探していたから。
収入とか、合格とか、
「分かりやすい変化」だけを、
無意識に追いかけていた。

だから、
あまりにも小さな変化は、
視界に入らなかった。

でも、ある日。
コーヒーを片手に、
何気なくパソコンを開いたとき、
ふと、思った。

――あれ。
前より、迷わずできてるかも。

副業のページを開く指が、
以前ほど震えていなかった。

開いた瞬間に、
閉じる準備をすることも、
もうなかった。

知らない言葉が出てきても、
反射的にブラウザを閉じず、
とりあえず、
少しだけ読み進めていた。

少し前の私なら、
不安が先に立って、
「やっぱ無理」って、
すぐ心を引き返していたところで。

今の私は、
ほんの一歩だけ、
先に進んでいた。

応募ボタンを押すのも、
説明文を読むのも、
怖い気持ちは、正直、変わらない。

胸は少し苦しくなるし、
心臓の音も、相変わらずうるさい。

でも、
「怖いからやらない」じゃなくて、
「怖いけど、やってみる」に、
少しずつ、
選択が変わってきていた。

それが、
私にとっての「できた」だった。

誰かに褒められることじゃない。
数字に残る成果でもない。

報告できるような、
派手な成長でもない。

でも、
確実に、
前の私にはできなかったこと。

最初は、
そんな小さな変化を、
自分で自分に認めるのが、
少し照れくさかった。

「こんなの、
できたって言っていいのかな」って。

たいしたことない気がして、
誰かに見せるほどじゃない気がして。

でも、
思い出した。

あの頃の私は、
その一歩すら、
踏み出せなかった。

ページを開くだけで精一杯で、
怖くて、
考えるだけで終わっていた。

だから今は、
ちゃんと「できた」って、
言うことにした。

自分にだけでいい。
小さな声でいい。

「今日は、前よりできた」って。

できたことを数えるようになったら、
不思議と、
「まだできてないこと」ばかり見ていた視線が、
少しずつ、
違う方向を向き始めた。

一気に自信がついたわけじゃない。
世界が変わったわけでもない。

それでも、
昨日より今日の私のほうが、
ほんの少し、
前を向いている。

それだけで、
十分だった。

小さな「できた」は、
音もなく、
派手さもなく、
静かに積み重なっていく。

そして気づいたとき、
私はもう、
スタート地点には立っていなかった。

知らないうちに、
ちゃんと、
歩き出していた。

投稿者 minatsu

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